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正法眼蔵随聞記 私の人生において一番長く且つ何度も読んでいる、座右の書です。


この本に最初に出逢ったのは昭和40年大学に入学した年です。それ以来何冊もボロボロになるまで読みつぶしては新しいものを買い続けています。
今では、キリスト教徒の聖書のように日々持ち歩いて何かの折に開いては、心の拠り所としています。
 「正法眼蔵」本体に取り組むには先達がなければ出来ないと諦めて今日に至っています。しかし、この随聞記に現れている道元禅師の弟子に対する珠玉の一言一言で直接道元禅師の心に接することが出来ます。



著 者: 和辻哲郎校訂(懐 奘 編)
定 価: (本体540円+税)
発行日: 2010年11月5日 第86刷発行
発行所: 株式会社 岩波書店
     〒101-8002 東京都千代田区一ツ橋2-5-5
     電話 案内03-5210-4000
     
              

拾い読み

改版に際してより

 
中村 元

 一 『正法眼蔵随聞記』の成立
 この『正法眼蔵随聞記』という書は、わが国の偉大な宗教家・思想家である道元禅師の思想を知るのに最も適切な入門書であり、またその人物像を、あざやかに、くっきりと伝えてくれる。

 道元(1200−53)は、日本における曹洞宗の開祖であり、宋から帰国してのち、京都のあたりで旧仏教から迫害を受けたが、のちに越前(福井県)に隠棲し、永平寺を開創した。
 彼の弟子、孤雲懐奘(こうんえじょう)(1198−1280)は師に忠実に随従していたが、師が折に触れて説示した教えをみずから書き残して一書となったのが、この『随聞記』である。道元の主著が『正法眼蔵』九十五巻であるのに対して、この聞き書きのほうを『正法眼蔵随聞記』(六巻)というのである。
 この書の素材はもともと懐奘がメモとして書き記しておいたのであるが、のちに懐奘の弟子達がそのメモを整理編纂してまとめて一書とし、〈懐奘編〉ということにしたと考えられる。

(以下略)





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