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日本国憲法

















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金融危機を超えて
地域再生の協同金融
著者の「地域再生への担い手として協同組織金融機関は必然的に位置付けられている筈だし、それを意識的に推進することが21世紀においての存在価値だろう……」
との願いを込めた、信用金庫を中心とする地域金融の現場からの報告と提案。
この春発表された金融検査マニュアルへの卓見の数々、
日本版地域再投資法の制定のための提案は、行政当局者に是非読ませたい内容。
(社)東京都信用金庫協会調査部長などを歴任された著者の
「市場経済下の協同金融」に続く話題の書
著 者: 平石裕一
定 価: 定価2,800円(本体¥2,667円+税)
発行日: 1999年6月1日初版第1刷 発行
発行所: 地域産業研究所
〒166-0001 東京都杉並区阿佐谷北1-8-1
電話:03-3310-7701 FAX 03-3310-7774
拾い読み
第[章 協同金融らしい融資の在り方 から
本文241ページ
2.不況乗切りの元気印融資を提案する
政策転換のための政治活動や投資活動については、いろいろな問題や意見も あろう。しかし一握りの優良企業やベンチャー企業支援よりも広範な中小企業
への元気づけこそが信金・信組の現在の重要な責務であろうから、その「後向 き融資や条件緩和」への取組み方について考えてみたいと思う。
前節で「長年の取引先は1軒たりとも倒産させぬ」を旗印にしてほしいとの べた。しかし、その展開に当たっても信用組合らしいやり方がほしい。それは
まずガンバレ基準の設定にある。現実的には全対象にもれなく平等には適用が 困難なことも少なからずある。だから、信金・信組の融資の基本原則である小
口主義、地元主義を実践的に適用して、その精神で筋を通すことを提案したい ものである。
具体的には融資条件の緩和を誰から優先的に行うかである。@大口・中堅企 業よりも小零細企業を、A遠隔地よりも店勢圏を、店勢圏よりも店周を、B最
近取引者より長年取引者を、C銀行複数取引者よりも中小企業専門金融機関取 引者を、それよりも信金・信組単独取引者を‥…といった基準を考えられない
だろうか? これらは企業の取引成績などではなくて、いわば信金・信組の基 本精神を反映させてみたいと思ったのである。こうすれば、少数よりも多数を、
他に頼ることなく信金・信組を信頼してきた企業や自営業者が比較的多く恩典 にあずかれることになる。
次いで考えたいのは、取引状況によるものである。@取引振りが誠実かどう か(期日を守る、本業以外の投資的資金使途がない等)A現在の情勢に比較し
て融資条件が厳格すぎていないか(高金利時代のままになっていないか)B取 引先の間に不公平は生じていないか(新規開拓のため条件を優遇しているのと
比べて、古くからのお客には何も文句をいってこないから改善しなくてもよ い)……などの面がないだろうか。取引先から苦情や不満が起こってから初め
て後手にまわって仕方なく取り上げていないだろうか。この際だからこそ、1 人漏らさずチェックしてみることが必要であろう。意外にこういった融資方針
の実際的な結果点検は行れていないものである。
以上のように積極的にチェックした上に立って、たとえ0.1%〜0.2%でも金 利の見直しを図ったり、返済期間の再延長や返済金額の低額化を図ってみるこ
とを、取引先からいわれる前に実施してみることである。それこそ支店長はも ちろん業界の評判がぐっとあがることは間違いない。ある学識経験者によれば、
住宅ローンの金利条件をこちらがいわないのに、ある協同組織金融機関は引き 下げてくれた。それに反して有名地方銀行は何の応答もない。彼よりも奥さん
がそれ以来すっかりその協同組織金融機関のファンになってしまったというの である。結果を予想してスタンドプレイで、これらを実行するのはどうかと思
われるが、実際に経験した人の実感だけに説得力があった。
これに加えて、やや選別的合理的な方法かもしれないが、「ガンバル」中小 企業にプレミアム融資条件を考えられないだろうか。ガンバル中小企業の基準
は世間でいう優良企業やベンチャービジネスをいうのではない。もちろん、新 聞種になった経営者のように高級乗用車を乗り回したり、毎週のようにゴルフ
三昧している優雅な経営者にプレミアムをつけようというのでもない。反対に 一生懸命本業に励んでいる経営者に対して「不況乗切りガンバレプレミアム」
として融資条件の利点をつけてやってはどうかというのである。
以下のような経営哲学や実践をしている持主ならば、ガンバレ金利を適用し ても裏切られることはないと思われる。これは筆者の親しい友人で不良債権の
整理を担当した経験から学んだ「中小企業のやってはいけない経営像」から転 用したものである。
@本業一節、副業をやらない
A経理マンが威張っていないか?
B1つでもよい、他に誇れる経営特色をもっていないか。技能であれ、サー ビスであれ
C親企業べったり、1社従属ではないか
D従業員は生き生きしているか
Eお客に学ぼうとする姿勢があるか
Fネットワークをもっているか
G兄弟、親族で固めていないか
H現場によく経営陣が顔をだしているか
R決断を日延べにすることがよくあるか
つまり、無形の資産をもっている企業こそが不況にあっても生抜く力やバイ タリティをもっていることを認識すべきである。地域に生きる信金・信組は、
これらの経営特質のある中小企業こそを大切にすることが基本であると思われ る。
東京中小企業家同友会 の会長が指摘していたが、「金を貸すことばかりに目
が向き、企業が何をつくっているのか、どんな機械を使っているのか、工場の 中に足を踏み入れようとしないのでは、本当に中小企業のことを育成しようと
する金融機関といえるでしょうか」(「協同金融」6より)。
信金・信組の融資戦略を云々する者のもって自戒とすべき言葉ではなかろう か。同時に、中小企業の資金ニーズはどうすれば発見できるかを示唆している
言葉であることを心に留めておく必要があろう。
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