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経理実践トレーニング 事業承継編 vol.3 国を思う気持ちで経営を 今中国は人件費が安いことから世界の工場といわれたり、更に進んで世界が注目する新しい市場だということなどばかりが取りざたされているが、中国の偉大さは、4千年の歴史の中に培われた膨大な人間学に関する書物の数々にある。 事業承継が必要な会社とは 自営業者や中小企業経営者の平均年齢から推測すると、創業経営者から二世経営者への世代交代は今が最盛期といえる 自営業者や中小企業経営者の平均年齢から推測すると、創業経営者から二世経営者への世代交代は今が最盛期といえる。 一口に事業承継といっても、その会社の状況によってその方法や注意点は様々である。 中小企業をその経営方針や経営手法で分類すると「生業」「家業」「企業」の三つに分類できると前のシリーズでお話ししたことがある。 「生業」つまり経営者自身とその家族が生活の糧を得るために働いている感覚で事業経営をしているような会社には元々事業承継など縁のない話しである。経営者本人が働けなくなったらそれでその会社も同時に成り行かなくなるのだから。 それに対して「家業」として一つの事業を、又は事業内容は少しずつ時代の変化に合わせて変わっているもののその地域において店舗や工場を構えて何代かにわたって事業を継続しているような会社にとっては、事業承継は単なる家族の問題としてだけでなく、雇用の機会を提供することでも地域社会に貢献してきただけに真剣に対処して欲しい問題である。 更に進んで株式の公開をしたり、商法上の監査を受けなければならない規模に至った真の意味で「企業」と言えるレベルの会社での「後継者問題」はその会社の社会に及ぼす影響を考えれば充分な準備と努力が要求される。 今回は「家業」としての同族経営の中小企業を中心に検討する。 図 中小企業白書 ![]() 準備不足は失敗の原因 ゴーイングコンサーンという言葉が示すように、企業経営の前提として事業を永続的なものと考えるなら、事業を始めたその時から後継者問題は考えておかなければならない。代々続いている会社なら、社長に就任したその日から、次の社長の教育に取りかかる必要がある。 しかし多くの中小企業において創業者の体力の衰えや病気による挫折を味わうまでは後継者問題は、先送りされる傾向にある。 後継者問題を真剣に考え始めるまでの創業経営者の行状を見ていると、創業間もない頃の孤軍奮闘していたときはともかく、少し調子が良くなり自由になるお金が増えると、往々にしてわがまま放題のことをしているように見える。そして、いよいよ後継者問題を取り上げなければならない段階になって、ようやく後継者を育てていなかったことに気付くのが通例だ。これでは準備不足のそしりを免れない。 ではどうすればよいか。 良き師を持とう 脱サラ組も含めて、中小企業経営者は、起業と同時に「良き師を持つ」ことを第一番に心がけて欲しい。 独身の時やサラリーマン時代は、悪いことがあれば親や上司が何かと注意をしてくれるが、自分が一人で出資をして会社を作りその社長に納まった途端に、誰もあなたに注意をしてくれなくなる。まさに「お山の大将」「裸の王様」になる危険性充分の状態が出現するのだ。 そんな状態で経営を成功させ尚かつ後継者を育てて行くには、自分を律する為の充分な備えをしなければならない。そのために「良き師を持つ」ことが最も大切になる。 その「師」となるべき人の探し方は至って簡単である。 基準は「この人の言うことなら信じてやってみよう」と思える人なら誰でも良い。ところが往々にして間違えるのは、自分にとって心地よい言葉を聞かせてくれる人を選んでしまう。むしろ、耳が痛いきついことを言ってくれる人があなたにとって「最良の師」だということを肝に銘じて欲しい。 そのようにして良き師の言葉にしたがって自分を磨く努力をしていると、自然にあなたを慕って付いてくる若者が出現するものだ。それが同族経営の家業を営む会社なら、「親の背中を見て育つ」あなたの子供なのだ。 後継者も共に帝王学を学べ そのようにして親が自分を磨く努力をしていても、子供は親の言うことには素直に従わないのが世の習いである。そこでもう一つの提案がある。 子弟の教育は他人に任せ、帝王学を学ばせる。 その時の教師の選択基準は自分を磨くために師を選んだ基準と同じである。私も永くお付き合いをしていただいている梅谷忠洋先生はM&Uスクールという学校や経営者の自己研鑽の場としてのマエストロの会で、武士道や般若心経または中国の古典などから豊富なたとえ話を引きながら、この帝王学を教えてくれる。そこでは「指摘されて腹の立つところが自分の欠点」という言葉に表れているように、厳しく自分を律することを学べる。しかし、多くの人は一度は覗いてみるものの、自分に対する甘やかしの心から、逃げ出してしまう例を多く見てきた。この位の厳しさに耐えられないで企業経営は成功しないと思うのだが、残念なことである。 帝王学というとずいぶん古くさく聞こえるかもしれないが、人間の創り出す社会において上に立つ者が身につけなければならない資質について普遍の原理は多く存在している。 その人間社会における組織の長が身につけるべき原理原則を教えてくれるのが「帝王学」である。その帝王学をきちんと教えてくれる人を捜すのは容易ではない。 国を思う気持ちで経営を 今中国は人件費が安いことから世界の工場といわれたり、更に進んで世界が注目する新しい市場だということなどばかりが取りざたされているが、中国の偉大さは、4千年の歴史の中に培われた膨大な人間学に関する書物の数々にある。 図 中国の古典 ![]() 中国古典の中に見る先人の教えの中にはいつの時代にも通用する普遍的なものが沢山ある。 これを学ばないで企業経営は成功しないと言っても過言ではない。 しかし、書物を読むだけで帝王学を身につけることは至難の業である。 それにはやはり現存する生身の人間を師匠として、国を憂い、民を思う心を身につける必要がある。どの時代にもそれに相応しい立派な人は必ずいるものだ。その人に出会えるかどうかは日頃からあなたが国を愛し人を愛する心を持ち、縁を大切にしているかどうかにかかっている。 ●参考 M&Uスクール・マエストロの会 梅谷忠洋先生 http://www.senzaiishiki.gr.jp |
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