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経理実践トレーニング 資金繰り編U vol.7 資金繰りを良くする経営 7 銀行と中小企業のあり方 中小企業と信用金庫・信用組合などの地元中小金融機関は多くの共通点がある。 にもかかわらずこれまで多くの中小企業は、見栄で大手都市銀行に振り込み口座などを 開設し、背伸びをしてきたと言える。 信頼関係はお互いを大切にすることから生まれる。あなたの会社はバブル期に多少金利が 安いからと言って信用金庫から都市銀行へ鞍替えをしなかっただろうか。そして今、貸し渋 りが発生したからと言って、再度信用金庫に駆け込むようなことをしていないだろうか。 相手も人の子である。自分に都合の良いときだけ使われるのでは、協力的な姿勢は見せられ ないのは当然と言える。 都内の信用金庫関係者の言によれば、いま多くの信用金庫では資金は潤沢にある、しかし 本当に貸したくなるような魅力的な貸付先が見あたらないというのが、実際のところだそう だ。そして、多くの健全な信用金庫の融資姿勢はバブル期も今も少しも変わっていないと 強調していた。都内の信用金庫の融資先の多くは従業員規模で10人未満の企業だそうで ある。誤解を恐れずに表現すれば法人とは名ばかりでその実態は個人事業である会社と、 町の個人事業者といった零細企業がその内容であると言える。だから、今後金融市場が変化 しても、大手企業が出来るような直接金融による資金調達は信用金庫のお得意様である貸 付先では滅多に発生しないだろうと予測できると断言していた。ということは、従業員規 模が10人以上で、毎年数百万円から数千万円の利益を出しているあなたの会社は信用金 庫にとっては比較的規模の大きい大切なお客様になるわけだ。その様な優良顧客として地 元金融機関や地元経済の発展に寄与して行くのが、中小企業としての会社のあり方ではな いだろうか。また地元金融機関としてもその様な中堅企業と共に地元経済に寄与していか ざるを得ない状況が目前に迫っている、いやもうすでに始まっていると認識しなければそ の存続が危ぶまれる。 以前にご紹介した大阪市の八光信用金庫のような地元にしっかりと根をおろすという決心 をする金融機関が多く輩出することを望み、経営者の皆さんが金融機関にその様に働きかけ ることで中小企業における金融不安などは解消することが出来る。いまさらケネディーの就 任演説を持ち出すまでもないと思うが、中小企業経営者は国から何かをして貰おう等とは 思ってはいないはずだと私は確信している。国を支えているのは我々中小企業経営者自身で あるとの気概を持って、中小企業金融システム再生の努力をしようではありませんか。 国内業務に限定しなければ生き残れないはずの都市銀行がこれまでのように中小企業を ないがしろにした経営姿勢を続けている限り、その多くは生存の基盤を自らが崩している ことに気がついたときには破綻しているはずである。
キャッシュフロー重視の経営 このシリーズの最初に、バブル経済崩壊後にも利益を出している会社があり、その様な 企業は、すでにキャッシュフロー重視の経営にシフトしていると申し上げた。その一つに これまでにお話をしてきた、借入金に対する考え方があった。他にもポイントはいくつか 上げられるが、その中でも特に大切なのは、集金業務である。 キャッシュフロー重視の経営にするためには全社員の意識改革が絶対に必要となる。 その際に重要なのは「凡事徹底」つまり当たり前のことを当たり前に但し徹底的にやるこ としかない。 企業経営の根本は原理原則を知り、その通りに行動することにある。派手なパフォーマンス よりもその方が確実に成果が上がる。一見関係ない事例と思われるかもしれないが、トイレ 掃除をする経営者の会社の業績が良いのもそのあたりのことが分かると納得がいくだろう。 商品を売ったら、代金を頂くのは当然である。たとえ、あなたの会社の社員が優秀で飛 躍的に売上を伸ばしたとしても、その回収が滞っていたら、その社員は大切な時間を使って 商品を只で配っていたことになる。 こうした簡単明瞭なことを繰り返し繰り返し社員にたたき込み、習慣化することが大切で ある。そして、全社員がいつも資金繰りを意識して行動するようになればその企業は本物で ある。 資金繰り表を読める経営者 キャッシュフロー重視の経営を目指す経営者の最低条件として、試算表などの財務諸表を 読めるようになって欲しいが、その次には資金繰り表を読めるようにならなければいけない。 その為には、資金繰り表を作成する過程を理解するのが一番良いだろう 通常、資金繰り表を作成する前にいくつかのサブシートを作成する。
売掛金の回収予定表 買掛金の支払い予定表 金融機関別返済計画表 主要固定経費の一覧表 リース料の支払い予定表 「売掛金の回収予定表」は営業部門で作成させ、その消し込みと報告を徹底させ、資金繰り 実績表に反映させる。その上で、「買掛金の支払い予定表」との対比で資金の立て替えがど の程度発生するかを、常に詳細に把握する必要がある。 経理部門では「日繰り表」と呼ばれる毎日の資金収支を一覧できる表を作成している会社も ある。こういった表も最近では表計算ソフトで簡単に作成できるので是非実行して欲しい。
*文中「銀行」とあるのは銀行・信用金庫・信用組合等を総称している |
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