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経理実践トレーニング 資金戦略編 vol.14 資金調達先で考える 5 新しい資本市場 現行の証券取引法では、有価証券取引法に定義づけられるものとして、証券取引所が開設する上場有価証券と、証券業協会が開設する店頭売買有価証券市場(いわゆるジャスダック)の二つが併存している。 これに対して、グリーンシートは、日本証券業協会が公正慣習規則第2号「店頭有価証券の売買その他の取引に関する規則」で定めている証券市場制度である。 グリーンシートは、その市場としての役割は「流通」よりも「発行」に重点が置かれている。 一般にグリーンシートにおける募集は拡大縁故増資が中心となり、大体100人から300人位の人が払い込みに応じているようだ 筆者の周辺では昨年(2003年)3社がグリーンシートで資本の調達を行ったが、これからの数年間はかつてのジャスダックのように新たな店頭市場として注目を浴びそうな気配である。 図−1 グリーンシートの制度
図−2 グリーンシート
グリンシート株式公開 グリーンシートで株式を公開するにはどの様な手続が必要とされるか見てみよう。 図−3 グリーンシート公開手続 図−3の1番最初にあるのが「予備審査」である。ここでは対象企業がグリーンシートで取り扱うことが出来そうかどうかを見る。そのために会社案内や製品案内、会社の事業内容を把握できる資料そして過去3期分の決算書・税務申告書等、更に出来れば事業計画書などを提出する。企業にとっては審査基準を示されても自社でその判断は難しいのでここで第三者のチェックを受けるわけだ。 グリーンシート株式公開の可能性が判断されると、次に財務内容とリスクに関する専門家(公認会計士)によるプライマリー・デューディリジェンス(以下PD)と呼ばれる調査を受ける。 PDの報告に基づいて指摘事項の改善を進めるとともに、グリーンシート株式公開スケジュールを決めてゆく。 グリーンシートの開示では、募集売出が1億円未満のケースでは会社内容説明書が作成され、1億円以上の募集売出のケースでは有価証券報告書が作成される。これまでにグリーンシート銘柄としてエマージング区分で募集した会社の殆どは1億円未満なので作成が割合簡単な会社内容説明書で済んでいる。この事業計画・ディスクロージャーの作成などは証券会社公開支援部門などによってサポートされるので、社内に専門家などを置けない企業でも先に進むことが出来るのだ。 PD報告書に基づく1次・2次の審査を経て日本証券業協会への会社内容説明書等の届け出まで1〜3ヶ月かかる。その後約2ヶ月で募集売出が出来る。 この様にして晴れてグリーンシートに登録されるとその株式はグリーンシート市場での流通と対象となり、約1ヶ月後には売買が開始される。 念願の「開かれた中小企業」の誕生である。 開かれた中小企業経営 永年にわたり中小企業の経理・経営の問題点を指摘し改善をのお手伝いをしてきたが、これからも問題が無くなることはないだろう。 何故なら問題は全て人間から発生し、企業経営から人間を除外することは出来ない。それも問題の大半は経営者の人間性、言い換えれば経営姿勢や人生観が未熟であることから発生している 経営が上手くいっているのに、二通りがある。一つは、たまたま時流に乗って勢いが問題点をカバーしてしまっているケース。もう一つは、経営者のものの考え方が見事に摂理に沿っていて、当然のごとく経営そのものも整然と行われている場合である。前者は一時的には上手くいっているように見えて、すぐに駄目になる、それに対し後者は永続的に発展し、人も会社も共に育っている。 我々一人一人が日々変化する時代に対応するためにも日本で中小企業が無くなるとことはないだろう。 経営は規模の大小で評価するものではなく、その質において立派なものであるべきだ。そのために一番必要な要素は、「偽り」の無いことである。どんな若い未熟な社員でも他人の「偽り」は一瞬にして見抜いてしまう。経営者たるものは常に自分の言行を一致させる努力を怠ってはならない。経営者の言行の不一致が他人には「偽り」と見える。企業を取り巻く多くの人々から常に見られているという緊張感を持ち続けるためにも、資本金を一人で出し社長になり勝手気ままが出来るような会社ではいけない。 貴方と貴方の会社が更に向上するためにも、株主という応援団を自分のお目付役にして、開かれた会社にしようではありませんか。 (資金戦略編−おわり) 参考図書:「グリーンシート」 〜直接金融市場革命〜 著 者:ディーブレイン証券社長・公認会計士 出縄良人 発行所:株式会社 文芸社 2003年8月31日 初版第1刷発行 ディーブレイン証券のホームページ ●http://www.d-brain.co.jp/index.htmlgoogle |
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