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野口レポート156
   相続の神様の言葉




◆ワンストップサービス◆

 動物は子を守り育てることに命をかけます。子も親になればそのすがた(相)をつづけ(続)ます。だが、動物には親が死んでも相続が開始することはありません。
人間はやっかいです。親が亡くなると相続が開始します。やらねばならぬことが山積します。相続の後処理には多くの専門家が関わります。相続人が個々に対応していたら身がもちません。
受託した相続案件に最も適した各専門家を選び、専門家と相続人の間に入り、後の処理が円滑に進むようサポートしていくのが相続コーディネーターの役割です。
定年を前にしてマンションに一人住まいのAさん(独身)が亡くなりました。相続人は高齢の母親のBさんです。ワンストップサービス(1か所で全ての整理をしてほしい)を希望され、ご長男のCさんと私のところへ見えました。
一人暮らしで亡くなると同居人がいないため何がどこにあるのか全くわかりません。Cさんに頼まれ故人の部屋のなかを一緒にチェックしました。
引き出し、棚、すべてをチェックし、不要と必要を分けます。必要な書類等はゴミとして捨てないようにします。素人のCさんにはその区別はできません。これも大事なサービスです。


捨てようと思った書類のなかに定期預金証書がはさんでありました。出てきた預貯金通帳や有価証券等の債権は、生きているのか空なのか銀行等にすべて確認します。
同時に司法書士に相続人の確定作業をお願いします。次に相続税申告の有無を判断します。微妙なところなので税理士にチェックと申告を依頼し、小規模宅地の特例を使い課税なしです。
相続税の申告、預貯金の名義変更、団体信用生命保険の手続き、相続登記、遺品の整理処分、不動産の売却、火災保険の解約等々、適材適所の専門家や業者に指示します。最後は親族が預かっている故人のペットちゃんの引き取り先の斡旋です。これらを一括して行うのが相続のワンストップサービスです。
依頼を受けてから8ヶ月、すべての手続きが終了しました。相続人様や兄弟姉妹の皆様も本当に喜んでくれました。
仕事も終わり報酬の請求をいたしました。ところが振り込まれた金額が請求額より多いのです。
金額が違っていますと電話を入れました。返ってきた言葉は「私たちの気持ちです」とのことでした。ありがたくお言葉に甘えさせていただきました。
オールマイティが要求される、ワンストップサービスはネットワークが命です。質の高いネットワークを作るには自分を磨き人間力を高めることです。また、労務に対する報酬はいただくというより、払わねばと思ってもらえる仕事をすることです。





中央会計事務所
税理士 細野知久
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